浅葱と萌葱の検死報告〜ラスト・ドレスを纏ったシンデレラ〜
森で見つかった遺体
橋の下で発見された遺体の身元などがわかった数日後、時計やトランプのモチーフ刺繍が可愛らしい水色のブラウス、トランプや薔薇をモチーフとしたスカートでおしゃれをした白夜は、夕鈴と共にカフェを訪れていた。仕事ではなく、プライベートである。ーーー呼び出しがなければ。

「今度、アリエルと買い物に行くんよ〜。その後、あたしの家でお泊まりするんや。チェリーも一緒に。あっ、チェリーはアリエルの飼ってるわんこなんさ」

白夜が笑顔で話す目の前で、夕鈴は黙って頷いている。いつもの光景だ。白夜が話し、夕鈴は聞き役に徹する。

「夕鈴ちゃん。今日解散する時にあたしの家寄ってくれへん?」

「何で?」

「味ご飯作り過ぎたもんで、今みんなに配っとんの。流石にあの量は一人では食べ切れんわ〜」

「味ご飯?」

夕鈴が首を傾げる。夕鈴は関東出身で、日本語を話す際は標準語だ。しかし白夜の出身県は関東と関西どちらにも属しており、方言でしか話せない。

「あっ、ごめん。これあたしの地元の方言。味ご飯って標準語やと炊き込みご飯って意味やわ」
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