『破滅の先で、愛を知る』 〜サレ妻の復讐劇と、危険な年下男の溺愛〜
雅也のその後を知ったのは。
偶然だった。
会社を解雇。
プロジェクトからの更迭。
不正流用を巡る調査と賠償請求。
築き上げてきた信用も。
地位も。
すべて失った。
莉子も会社を去ったという。
以前の栞なら。
そのニュースを何度も見返したかもしれない。
でも。
画面に映る雅也の名前を見ても。
何も感じなかった。
嬉しくも。
悲しくも。
憎くもない。
ただ。
遠い。
「あ……」
そのことに気づいたとき。
栞は少しだけ笑った。
やっと。
終わったのだ。
復讐が成功した日ではない。
雅也を憎まなくなった今日。
ようやく。
自分の七年間が終わった。