ミュージック・プロジェクト! 〜デビューをかけた秘密のアイドル大作戦!〜
「それじゃあ次は、既存曲を選ぼうっ…!」

すると、律くんが「はいはーい!」と手を上げた

「明るくて…なんて言うか、聞いた瞬間に皆が僕に魅了されちゃうような曲!」

魅了…!

「俺は…歌を見せつけるような…そんな曲がいい」

「…世界観がはっきりしてるやつ。
演技がしやすい」

ノートにまとめた意見を見つめる

やっぱり、皆の好みや希望はバラバラだな…

でもどれも大切だし、全部取り入れたいくらいだ。

それに、ぴったり合う曲を見つけるのも…私の仕事だよねっ!

…とはいったものの…

かれこれ数十分は考えてるけど、何も案は浮かばなかった。

「ねぇ。次は、実際に曲を聴いてみない…?」

今回は既存曲と既存ダンスを各自アレンジすることも、ミッションの対象だ。

どうして忘れちゃってたんだろう…!

「いいじゃん!」

「スピーカーは…あった。」

「それじゃあ流すよっ…!」

3人が頷いたのを見て、私はスマホの画面をタップした。

ポチッ

〜♪

1曲目の曲は、軽快なリズムのポップな曲だ

明るい楽しげな音が、部屋中に響き渡った。

「この曲、雰囲気は好きなんだけど…
いまいちピンと来ないかも」

「…なんていうか、歌が歌いにくい…か。
BGMの印象が強いのかもな」

「…明るすぎて、世界観が曖昧かも。」

皆の意見や感想を、ノートにまとめる。

…私は明るい印象がPaletteに似合いそうって思ったけど、本人達にはそう見えるんだ…。

そんなことを思いながら、次の曲を流す

〜♪

「ちょっと暗すぎ?」

「カッコよくはあるんだろうが…ちょっと雰囲気が沈みそうだな。」

「盛り上がりとはまた違うかも」

ふむふむ…。

それから何曲か流した時、そろそろ今回の既存曲が終わりそうだった。

「次、流すね」

ポチッ

〜♪

「「「!」」」

曲を流した瞬間、3人の瞳がキラッ と輝き出した。

そして私の胸の中も、音で溢れた

…なに、これ…!

明るくて楽しい印象の軽快なリズム。

なのに、どこかカッコよくて聞いている側を飽きさせない音達。

かっこいいと明るいが共存した、唯一無二の曲。

まるで、それぞれの個性がぶつかって1つになっていくような。

これだ…!

その思いは、皆も同じだったらしく…

「これ…凄くいい!
観客も巻き込める…一体感があって!」

「あぁ。歌を思う存分歌えそうだし、響かせられる。」

「…この色が塗り重なるみたいな世界観、好き。」

良かった。皆からも好評だ

「紡はどう思う?」

「私も凄くいいと思う…!」

「それじゃあ、この曲で決まりだね!」

そう律くんに応じるように、私達も同意の声を上げた

「うんっ…!」

「あぁ」

「うん」

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