魔法より、君に恋をする。
訓練は夕方前に終わった。

「今日はこれ以上やらないこと」

 ルシアンが記録板を閉じる。

「特にリリアとアレン」

「なんで名指し」

「実績」

「俺もかよ」

「実績」

「否定できねえの腹立つな」

「夕食を食べて、風呂に入って、早く寝る。自主練禁止」

「子供みたい」

 リリアが言う。

「君は放っておくと夜中まで術式を触るだろう」

「今日はしない」

「本当に?」

「たぶん」

「信用できない」

 ルシアンがため息をついた。

「アルヴェイン」

「はい」

「リリアを寮まで送ってくれる?」

「もちろんです」

「監視されてる」

「保護だよ」

「同じ」

「違うと思うな」

 セシルが笑った。

 片付けを始める。

 その時。

「リリア」

 レオンハルトに呼ばれた。

「はい?」

「このあと少しだけ時間ある?」

「ある」

「少し付き合ってほしい」

 セシルがリリアを見る。

「私は先に戻ってようか?」

「でもルシアン先輩が」

「寮まで送る約束なら、あとで迎えに来るよ」

「いいの?」

「うん」

 セシルはレオンハルトを見る。

「ちゃんと返してくださいね」

「もちろん」

「私、物じゃない」

「知ってるよ」

 二人同時に言われた。

「ならいい」

 セシルが笑う。

「あとでね、リリア」

「うん」

     
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