魔法より、君に恋をする。
第十六章 怖い先輩の意外な顔
翌朝。
「おはよう、リリア」
「おはよう」
教室へ入ると、窓際の席にいたノアが片手を上げた。その向こうではセシルが鞄から教科書を取り出している。
「おはよう、リリア。今日はちゃんと一人で来られたんだね」
「毎日来てる」
「昨日は?」
「……来た」
「三分遅刻でね」
ノアが笑う。
「あれは階段が悪い」
「階段に謝ってきなよ」
「嫌」
リリアは自分の席へ座り、机の上に教科書を並べた。
「いよいよ明日だね」
隣からセシルの声がした。
「王都?」
「うん」
「楽しみ」
リリアがすぐに答えると、セシルは少しだけ目を丸くしてから笑った。
「……私も」
「服も考えてる」
「え」
「王都行くなら制服じゃないでしょ?」
「そうだけど」
「セシルは何着る?」
「まだ決めてないかな」
「見たことない服がいい」
「どうして?」
「いつも制服だから。せっかく二人で出かけるなら、普段と違うセシルも見たい」
「……」
「セシル?」
「朝からそういうこと言うの、やめてもらっていい?」
「何が?」
「何でもない」
「最近みんなそれ言う」
リリアが不満そうにすると、反対側でノアが机に伏せた。
「どうしたの?」
「僕、セシルを応援したくなってきた」
「何を?」
「明日までちゃんと生き延びてほしい」
「大袈裟だね」
「リリアのせいだよ」
「?」
意味が分からない。
セシルは耳を赤くしたまま、ノアの肩を軽く叩いた。
「おはよう、リリア」
「おはよう」
教室へ入ると、窓際の席にいたノアが片手を上げた。その向こうではセシルが鞄から教科書を取り出している。
「おはよう、リリア。今日はちゃんと一人で来られたんだね」
「毎日来てる」
「昨日は?」
「……来た」
「三分遅刻でね」
ノアが笑う。
「あれは階段が悪い」
「階段に謝ってきなよ」
「嫌」
リリアは自分の席へ座り、机の上に教科書を並べた。
「いよいよ明日だね」
隣からセシルの声がした。
「王都?」
「うん」
「楽しみ」
リリアがすぐに答えると、セシルは少しだけ目を丸くしてから笑った。
「……私も」
「服も考えてる」
「え」
「王都行くなら制服じゃないでしょ?」
「そうだけど」
「セシルは何着る?」
「まだ決めてないかな」
「見たことない服がいい」
「どうして?」
「いつも制服だから。せっかく二人で出かけるなら、普段と違うセシルも見たい」
「……」
「セシル?」
「朝からそういうこと言うの、やめてもらっていい?」
「何が?」
「何でもない」
「最近みんなそれ言う」
リリアが不満そうにすると、反対側でノアが机に伏せた。
「どうしたの?」
「僕、セシルを応援したくなってきた」
「何を?」
「明日までちゃんと生き延びてほしい」
「大袈裟だね」
「リリアのせいだよ」
「?」
意味が分からない。
セシルは耳を赤くしたまま、ノアの肩を軽く叩いた。