私ばかりが本気だと思って別れを告げたら、完璧上司の余裕が崩れました【ヒロイン視点改稿版】
「それプラス、僕が把握している君の業務ということか」
「はい……」
こちらの返事を聞いた雅芳は額に手を当て、彼らしくないため息をついた。
「……一応聞いておく。なぜ引き受けた?」
さすがに即答はできなかった。自分が判断を誤ったことは明白だったからだ。
「……困っているようだったので……私が残業すれば間に合うと思いましたし……」
「間に合うのか?」
痛いところを突かれて佳穂は黙り込む。
このままでは間に合わないことは、自分自身が一番分かっていた。
とはいえ、佳穂もなんの見込みもなく他人の仕事まで引き受けたわけではない。いつもの自分のペースなら十分終わらせられる、そう踏んだから引き受けたのだ。
しかし今日の午後になって、作業を進める手の動きは格段に鈍くなった。なんだか身体がだるくて熱っぽい。そこで佳穂は、数日前から喉に違和感があったことを思い出した。
おそらく残業続きの疲労がたたったのだろう。そうと理解していても休息を選べなかったのは、なにかに集中しているほうが気が楽だったからだ。
「はい……」
こちらの返事を聞いた雅芳は額に手を当て、彼らしくないため息をついた。
「……一応聞いておく。なぜ引き受けた?」
さすがに即答はできなかった。自分が判断を誤ったことは明白だったからだ。
「……困っているようだったので……私が残業すれば間に合うと思いましたし……」
「間に合うのか?」
痛いところを突かれて佳穂は黙り込む。
このままでは間に合わないことは、自分自身が一番分かっていた。
とはいえ、佳穂もなんの見込みもなく他人の仕事まで引き受けたわけではない。いつもの自分のペースなら十分終わらせられる、そう踏んだから引き受けたのだ。
しかし今日の午後になって、作業を進める手の動きは格段に鈍くなった。なんだか身体がだるくて熱っぽい。そこで佳穂は、数日前から喉に違和感があったことを思い出した。
おそらく残業続きの疲労がたたったのだろう。そうと理解していても休息を選べなかったのは、なにかに集中しているほうが気が楽だったからだ。