敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。
「マイク?」
「僕はいいんだ! 僕のところに来るのは、構わない。毎日来てもいい!」
「それは面倒だからいいです」
「面倒!?」
「それより、ミゲル殿下が」
「絶対にだめだ!!!!」
「えぇ……」
結局、マイケルの前で三回くらい、「私はミゲル殿下の部屋に忍び込みません」と宣誓させられてしまった。
解せない。
まあ、マイケルが居ないところでは、ミゲルはよく私の周りを徘徊しながらこっそりこちらを見ているので、長く続くようなら、どこかでミゲルを捕獲してしまえばいいだろう。
ふふっと笑みをこぼした私に、マイケルはごくりと唾を飲み込んでいる。
「ところでマイク、今日は何かお話があるんですか?」