敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。
ガクガク震えているアイリス姉さまに、私はちらりと上目遣いで尋ねる。
「外してほしいですか?」
「……ヴィヴィ」
「私なら、外せそうですが」
「……ヴィヴィ!」
「私、今夜はここで過ごしてもいいですよね?」
ヘッドバンキングレベルで頭を縦に振るアイリス姉さま。
私はにっこりとほほ笑むと、鍵穴の中に居る呪いの塊を指ではじき飛ばし、鍵を引き抜いた。
カシャンと音を立てて外れた鉄のパンツに、アイリス姉さまはへたりこんでいる。
「アイリス姉さま。ほら、こんなものは捨て置いて、ベッドに入りましょう」
しくしく泣いているアイリス姉さまが私をぎゅっと抱きしめてきたので、私の人生はやはり最高潮である。
ベッドへと彼女を促し、自分もガウンを脱いだら、楽しい夜の始まりだ。
「ちょっとヴィヴィ! あなた、なんて服を着てきたのよ!」