敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。



   ~✿~✿~✿~

「マイケル殿下は、あんまり浮いた話がないですよね」

 それはマイケルが十五歳のとき、ある男から言われたものだった。

 確か、貴族が十五歳から十八歳まで通うものとされる貴族学園で、三股をして女子生徒を怒らせた伯爵家令息の言葉だったと、マイケルは思い出す。

「女の子に興味はないんですか?」
「……まあ、それなりにはある」
「へえ、そうなんだ! 殿下は男色家だって有名なんで意外だなぁ」
「!?」

 なにやら、マイケルは男子生徒と一部女子生徒から、多くの女性にキャーキャー言われながらも誰にも靡かない凍結の王子と呼ばれているらしい。

「だってさ。殿下、女の子に性処理的な興味はあっても、恋人として人間として興味持ったことないっしょ?」

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