敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。
とりあえず、マイケルは父に相談して、いくつか縁談を用意してもらうことにした。
最初に会った令嬢は、サヴィリア=サスペニア。
サラサラの淡い金髪に深い青色の瞳が美しい、侯爵令嬢だ。
「私、マイケル殿下に憧れていて! 私もみんなをまとめる、素敵な王妃になりたいです!」
正義感に輝く瞳。
憧れと尊敬を一身に向けられ、まあ悪い気はしない。
けれども段々、彼女に時間を割くのが面倒になってくる。
しかしまあ、仲裁上手、人付き合いの神と呼ばれたマイケルなので、相手の喜ぶ会話をし、デートプランを立て、笑顔を貫いて苦痛であることをひた隠しにした。
にもかかわらず、令嬢側から婚約を辞退されてしまった。