敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。



   ~✿~✿~✿~

 三人目の令嬢は、マイケルのことが大好きだという令嬢だった。
 スーザン=スコールズ。
 柔らかい茶色の髪が親しみやすい伯爵令嬢である。

「わ、わ、わたし、頑張ります! よろしくお願いします!」

 彼女は特筆すべきもののない令嬢だった。
 見た目はそこそこ、勉強は普通、素直さが取り柄で、なによりマイケルを好きなのだという。

「私が男子生徒に絡まれていたときに、助けてくださったんです」

 思い出を語る彼女の瞳はキラキラと輝いていた。
 マイケルが少し微笑んだだけで、「はわわわ」と興奮していたし、ちょっとエスコートするだけで「私、今日死んでもいいです……」と喜んでいた。

 可愛かったし、その反応を見るのは楽しかった。

 ただ、正直……。

(僕のどこがそんなに好きなんだ?)

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