敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。
マイケルが彼女に見せるのは、上面ばかり。
素敵で完璧な、理想の王子様だ。
そんな無機質な存在の、彼女は何が好きなのだろう。
「好きって言うのは、まあ理屈じゃないですからねー」
「そうなのか」
「ま、彼女は殿下の作った偶像を好きになってる感じはありますけどね」
あれからなんだかんだ向こうから絡んでくるようになった浮気男に、ふと思い立って相談してみたところ、意外と真面目な答えが返ってきた。
ただ、なるほどと思うも、かといってどうしようもない。
「殿下ー。ちょっと話があるんだけど」
ある日、貴族学園内で、またしても浮気男が話しかけてきた。