敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。


 大きな声が聞こえて、思わず振り向くと、そこにはマイケルがいた。
 走ってきたのか、少し髪が乱れているし、息も荒い。
 なんだか、表情にも焦りが垣間見える。
 何かあったのだろうか。

 私の横で、メルヒオールが驚いた顔をしていた。

「マイケル兄さん?」
「そ、そうだ! 私がマイケル兄さんだ!」
「う、うん?」
「二人で何をしているんだ!」
「ええと、ちょっと話をしていただけだよ」
「そうかそれなら私も参加して構わないな三人のほうが二人よりもきっと楽しいだろう私もちょうどお茶を飲みたいと思っていたんだ」
「すごい早口」

 メルヒオールは驚きの表情で、口を開けたまま、兄を何度も見返している。

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