私の運命の人
「書記の主な仕事は、会議の議事録や広報誌の作成かな。過去のものがキャビネットに年度ごとに保存してあるから、それを参考にしてね。広報誌は決まりもないから、坂井くんの好きなように作ってくれる? パソコン、得意そうだもんね」
「そーっすね、結構好きです」
「よかった。早速次の広報誌はお任せしようかな」
「わかりました。過去のもの、どんな感じか見せてもらっていいですか?」
「もちろん。今持ってくるね」
そう言って立ち上がり、キャビネットの上の棚からぶ厚いファイルを取り出そうとすると、後ろから坂井くんがひょいと手を伸ばした。
「ありがとう。坂井くん、背高いね。何センチ?」
「百七十ちょっとかな」
「本当? もっと高く見えるよ。スタイルいいからかな」
「優里先輩は百六十くらいですか?」
「うん、縮んでなければ百六十二センチ」
坂井くんはおかしそうに、ははっと笑う。
「なんですか、それ。縮まないでしょ、普通」
「わかんないよ? 周りの男の子がどんどん大きくなるから、私が縮んでるのかなって気になるの」
すると坂井くんは、ふいにグッと私の頭を抱き寄せた。
(えっ、何?)
坂井くんの胸がすぐ目の前に迫り、私は身を固くする。
「んー、やっぱり百六十はありますよ」
そう言いながら私の頭の上に手のひらを当てて自分の身長と比べる坂井くんは、いかにもモテそうな顔立ちで女子に対しての距離感も近い。
制服もこなれた着崩し方で、一歳しか違わないのに世代が違うような気がしていた。
こんなふうに何気なく異性に振る舞えるのは、なんと言うか、感覚が違う。
「先輩こそスタイルいいっすね、きれいなお姉さんって感じで」
「ええ!? いやいや、どこがよ。単に年上ってだけでしょ」
「年上の人って憧れます」
その言葉にいっくんを思い出し、私は頷きそうになる。
「ほら、おしゃべりしてないで引き継ぎしよう」
ごまかすように言って、また席に着いた。
「そーっすね、結構好きです」
「よかった。早速次の広報誌はお任せしようかな」
「わかりました。過去のもの、どんな感じか見せてもらっていいですか?」
「もちろん。今持ってくるね」
そう言って立ち上がり、キャビネットの上の棚からぶ厚いファイルを取り出そうとすると、後ろから坂井くんがひょいと手を伸ばした。
「ありがとう。坂井くん、背高いね。何センチ?」
「百七十ちょっとかな」
「本当? もっと高く見えるよ。スタイルいいからかな」
「優里先輩は百六十くらいですか?」
「うん、縮んでなければ百六十二センチ」
坂井くんはおかしそうに、ははっと笑う。
「なんですか、それ。縮まないでしょ、普通」
「わかんないよ? 周りの男の子がどんどん大きくなるから、私が縮んでるのかなって気になるの」
すると坂井くんは、ふいにグッと私の頭を抱き寄せた。
(えっ、何?)
坂井くんの胸がすぐ目の前に迫り、私は身を固くする。
「んー、やっぱり百六十はありますよ」
そう言いながら私の頭の上に手のひらを当てて自分の身長と比べる坂井くんは、いかにもモテそうな顔立ちで女子に対しての距離感も近い。
制服もこなれた着崩し方で、一歳しか違わないのに世代が違うような気がしていた。
こんなふうに何気なく異性に振る舞えるのは、なんと言うか、感覚が違う。
「先輩こそスタイルいいっすね、きれいなお姉さんって感じで」
「ええ!? いやいや、どこがよ。単に年上ってだけでしょ」
「年上の人って憧れます」
その言葉にいっくんを思い出し、私は頷きそうになる。
「ほら、おしゃべりしてないで引き継ぎしよう」
ごまかすように言って、また席に着いた。