愛なんて要らないはずでした~逃げるために嫁いだのに、心まで奪われています~
とはいっても本当にその地に魔王城があったのか、いや、そもそも魔王なんて存在したのかは今となっては誰にもわからない。わかるのは、魔力を蓄積した獣が魔物に変化するということと、魔力は血に宿り、魔力を持った人間が貴族の血を引く者にしか宿らないということだった。
貴族なら全員が魔力を持っているかと聞かれればそんなこともなく、そして平民も、どこかで貴族の血が混ざっていれば魔力を持って生まれることもある。魔力があれば訓練次第で誰でも剣技は使えるのだが、今となっては訓練するものなどほとんどいない。共通して言えるのは、誰も魔物となんて戦いたくはないということである。
その結果、勇者の家系とされるモロゾフ辺境伯家は、常に戦いに身を置いているためか早世することが多く、ついたあだ名が『死神』だった。守護してくれている家に対し散々な呼び名ではあるが、嫁げば最後。それだけ早世の家系でもあるせいだろう。
だからこそ死神と呼ばれる辺境伯家は忌諱され、また魔物が多く出る地だからこそ閉鎖した場所だった。
「だから、嫁ぐのよ。私が私を守るために──……!」
そう、これは私が私を守るための、一世一代の賭けなのである。
貴族なら全員が魔力を持っているかと聞かれればそんなこともなく、そして平民も、どこかで貴族の血が混ざっていれば魔力を持って生まれることもある。魔力があれば訓練次第で誰でも剣技は使えるのだが、今となっては訓練するものなどほとんどいない。共通して言えるのは、誰も魔物となんて戦いたくはないということである。
その結果、勇者の家系とされるモロゾフ辺境伯家は、常に戦いに身を置いているためか早世することが多く、ついたあだ名が『死神』だった。守護してくれている家に対し散々な呼び名ではあるが、嫁げば最後。それだけ早世の家系でもあるせいだろう。
だからこそ死神と呼ばれる辺境伯家は忌諱され、また魔物が多く出る地だからこそ閉鎖した場所だった。
「だから、嫁ぐのよ。私が私を守るために──……!」
そう、これは私が私を守るための、一世一代の賭けなのである。