きみと、どうかしてる。
「おはよう、谷村さん。
どう?今日こそ私を友達認定する決心はついた?」
「決心もなにも、無理なんだって。
最初から言ってるよね?」
「ちぇー。まだダメだったか。
まぁいいや、気長に待ってるから」
「だからっ!
………いや、うん。もういいや…」
永遠に話が通じないこの女の子の名前は、森下真紀ちゃん。
彼女との関係はただのクラスメイト…だったのに。
ここ最近、"友達になろう!"と言って、ずっと後を付けてくる。
「やっぱり、一人でいる理由は教えてもらえない?ずっと一人だと浮くよ?」
「………」
「ていうかもう浮いてるよ?浮いたまま1年生終わっちゃうよ?」
「………」
あたしより10センチは背が低いであろう彼女は、当たり前のように隣を歩きながら、とっても失礼なことを言ってのける。
「どう思われても支障ないから」
「なるほど。じゃあ、明日こそその気持ちが変わる可能性あるかな?」
「もー!だから、ダメなんだって!」
注意されない程度の早足で教室へと急ぐあたしに、小走りになりながらもぴったりとついてくる彼女は。
来る日も来る日も、ずっとつきまとってくる。
入学当初は嫌ってほど人に声をかけられたけど、その度に"関わりは持てないので"と言い続けていたら、話しかけてくる人はいなくなった。
だから、完全に油断していた。
このあたしに話しかけてくる酔狂な人がまだいるなんて、思ってなかったから。