きみと、どうかしてる。

お店に入って、注文を終えてすぐのことだった。

「で、"素性を探る"ってなに」

開口一番、核心を突いてきたのは。


「………」

「………」

「えぇっと、だからその…謎の究明を、」
「謎ってなに」

「………」

「"友達じゃない"って。どういうこと?」

「………」

最初は張り切っていたのに、どうしてか今は、あたしの気持ちを尊重しようとしてくれているらしく。しどろもどろの森下さん。

カラオケで新しいことを知れたから満足したのかな?

だとしたら、話しておいて良かった。
あんなの、今聞かれていることに比べたら秘密度段違いだもん。

"たっぷり話を聞く"なんて言うから、不安でここまで来てしまったけど。これなら二人で話してくれて良かったかも。


「………一人で居る理由が、」
「一人?」

「え?」

「一人って亜美子が?学校で?」

「………」

「……うわー、そこもかぁ…」

しまったと言わんばかりに口に手を当てた瞬間を、千尋が見逃してくれるわけもなく。

会話に入ろうとした隣のあたしを強引に抱き寄せたかと思えば、手で口を覆われる。

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