きみと、どうかしてる。
「あ、いや。やっぱり一人じゃないです」
「いじめられてんの?」
「いじめられてないです、それは断言します。谷村さんが近寄らせないだけっ…あ。」
「は?なんだそれ」
「………」
質問攻めするのは得意でも、されることは不得意というか、大の苦手らしい。
由々しき事態なのに、物理的に口封じをされているあたしは、二人のやりとりをただ見ているしかできないのがもどかしい。
「一緒に遊んでたのに?」
「遊んでるっていうか…
私が"友達になってください"って、お願いしているところでして…」
「カラオケであんな普通に喋ってたのに?」
「あれは…谷村さんが初めて来たっていうから色々説明とかしてただけで、」
「初めてって、カラオケに来るのが?」
「…あぁ、ごめんなさい。もう勘弁してください……」
千尋が口を開く度に涙目になっていく森下さんが、ついに顔を伏せてしまった。
……いや、まぁ、うん。
出来るだけ情報を与えないように頑張ってくれているのは分かる。
でも、めちゃくちゃ暴露してます。
それはもう、ここから誤魔化すのは無理だなぁと天を仰ぎたくなるくらいに。