きみと、どうかしてる。
「本当に送らなくていいんだな?」
「いいです。これ以上お邪魔するのも悪いので」
電車で帰ると譲らない森下さんを見送りに、改札の前まで一緒に来たんだけど。
「断ったんだから、もし襲われても俺のせいにするなよ」
「しませんよ。まぁ私なんて?興味を持つどころか誰も関わりたがらないストーカーなので?平気だと思いますけど。」
「……誰にでも手出す男知ってるけど、紹介する?」
「そんな紹介いるかぁ!!」
どうしてこんな、言い合う話題を次々と思いつけるんだろう。引き出しが豊富すぎる。
本当は前から知り合いなんじゃないの?これはもう逆に、仲良しってことでいいんじゃない?
「それじゃあ亜美子ちゃん、また明日学校で」
「あ、うん。ばいばい森下さん」
先に挨拶したのは森下さんだけど、気に食わないことがあったみたいで。
改札に向かいかけた足を、もう一度こちらに向ける。
「私の名前、真紀です」
「? 知ってるよ」
「せっかく友達になったんだから、名前で呼んで欲しいです」
「あっ」
呼び方が違うのはおかしいことのか。
バランスも大事なんだね?友達って。
「真紀ちゃん?」
「呼び捨てでいいです」
「……じゃあ、真紀」
「うん。バイバイ、亜美子」
「ばっ、バイバイ!」