きみと、どうかしてる。
一言も話すことなく車まで戻ってきたものだから、助手席にはなんとなく座りづらくて。
後部座席に乗り込んだあたしの後ろを追うように乗り込んできて、隣に座っ、
「へっ?」
「………」
「えっいやあの、え?え???」
「………」
……座るんじゃなくて、覆い被さるように抱きしめられた。
いやいやいや、なんですかこれ。え?
現実逃避したすぎて頭おかしくなった?これが白昼夢ってやつ??
現実のあたしは今どうなってるの?もしかして気絶した????
「…バカ。」
「え?」
「無駄に明るすぎんだよ、お前」
そう呟いた声は、まるで怒っているような、悲しんでいるような。不思議な声。
「どうやったらそんな明るい性格になれんの?」
「え?」
「意味不明すぎ。分かりづらすぎ」
「………」
な、なんか、怒られてる……?
引かれるでも同情されるでもなく!?怒られるの!!!??
至近距離で聞こえる息遣いに、体温に。
今にも心臓が破れるんじゃないかってくらい、ドキドキしてたけど。
予想外の反応のおかげで、少しだけ落ち着きを取り戻せた。