きみと、どうかしてる。

「千尋のバカ!もう帰りますので、さっさと送りやがれください!」

力を振り絞って、どうにか千尋の甘い罠から逃れて。捕まる前に助手席に移動する。

「へーえ。本当は、これくらいのことでも恥ずかしいんだ?」

「だーかーらー!照れてないって!!
あー、やっぱり風邪かも。なんか、うわー!身体がダルくなってきたかも!!」

今更誤魔化しようがないのは百も承知だけど、認めるわけにもいかなくて。わざとらしく咳をしておく。

「昨日帰りに窓開けられたから、あれで体が冷えちゃったのかもしれないなぁ!」

「………」

「てことはこれ、千尋のせい?千尋のせいだよね!?」

無理やりひねり出した文句を垂れるあたしを無視して、運転席に移動した失礼極まりない千尋は。

「風邪引いたなら、看病してやろっか?」

「は!?」

「朝まで付きっきりで、」

「………」

「二人きりで。」

したり顔で、冗談言うから。

……人の気も知らないで。ほんとムカつく。


「……遊んでるよね?」

「うん。楽しい」

「楽しくないよ…」

「意外な一面見れた。可愛いとこあるんだな」

「………ん?」

「ん?」

え、待って待って。
いま、なんと?

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