婚約者の溺愛が重すぎて、普通の恋ができません!
2章:理想の、普通の恋愛
部屋の外で待ち構えていた私は、部屋を出てきた京志郎の胸ぐらを掴むなり、そのまま近くの倉庫へ押し込んだ。
勢い余って背中を壁にぶつけ、私に胸ぐらを掴まれたまま壁ドンまでされているというのに、京志郎は抵抗しない。
それどころか、久しぶりに私の顔を間近で見られたことが嬉しいらしく、満足そうに目を細めている。
「真白、会えてよかった」
「何考えてんのよ! 病院は!?」
京志郎は、実家のタカツキ総合病院で心臓血管外科の医師をしている……はずだ。
なのに、なんでここに産業医として勤務し始めたのかも意味が分からない。