加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4
「あり得るな」

高遠先輩があたしの手帳を指で叩いた。

「でも、想像だけじゃどうにもならねぇ」

「ですよねぇ……」

その時、鮎川さんがパソコンから顔を上げた。

「欄くん、ちょっと来てくれ」

「何か分かりました?」

あたしと高遠先輩は、鮎川さんのところへ向かった。

「駅から映像が届いた」

画面には、ホームを歩く吉井さんが映っている。

「吉井さんだ」

「乗車するところまでは追えた」

鮎川さんが映像を進める。

小山内さんも、少し遅れて同じ車両に乗り込んだ。

「車内の映像は?」

「そこが問題なんだ」

鮎川さんが画面を止める。

「この車両、車内カメラがない」

「じゃあ、中で何があったか分からない?」

「映像だけじゃな」

高遠先輩が腕を組んだ。

「なら、乗り降りした客を追うしかねぇな」

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