加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4
「ホントですか!」

思わず声が大きくなった。

「ああ」

吉井さんが、ほっとしたように笑う。

鮎川さんが持っていた資料を軽く叩いた。

「過去の相談記録と防犯カメラの映像も合わせた」

苫利先輩が続ける。

「男も、小山内さんへの痴漢を認めたよ」

「今日のも?」

「ああ」

「動機はなんだったんですか?」

「仕事のストレスの解消法だってさ」

許せない!

「1発ぶん殴ってやりたい!」

「やめとけって。相手が入院送りなんてされたら、警察の体面にかかわるから」

ちょっと、引っかかったけど、胸の奥に引っかかっていたものは、一気にほどけた感じがした。

「よかったぁ……」

「欄くん」

吉井さんが苦笑する。

「なんで欄くんが泣きそうなんだよ」

「だって、吉井さん!」

「分かった、分かった」

吉井さんは照れくさそうに頭を掻いた。

「心配かけたな」

その時、受付の方から声がした。

「小山内さんが来られました」
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