葉山くんは私の前でだけ忠犬
喧嘩が大好きで、笑いながら人を殴る。

頭のネジがいくつかぶっ飛んでるって言われてる葉山くんは、クラスメイトだけでなく、全学年の生徒から恐れられていて。

もちろん私も、お近づきにはなりたくないから、同じクラスだけど話したことは一度もなかった。


そんな葉山くんが、どうして公園なんかに……!


「あはぁ……犬見つかんなくて泣いちゃってたの?」
「え、あ……こ、これは……!」
「弱っちくて可愛いねぇ……」


目を細め、ベンチから立ち上がった葉山くん。

背中を丸めてるけど、とても背が高くて、思わず後退りしてしまうほど。


「犬にも泣かされちゃうなんてかーわい」


口角がこれでもかと上がってる葉山くんはご機嫌みたい。

制服が乱れてるし、拳にうっすらと血が滲んでるから、たぶん喧嘩のあとか何かなんだろう。
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