葉山くんは私の前でだけ忠犬
大きな手をこちらに伸ばしてくる葉山くん。

モモは自分から頭を差し出して撫でられていた。


怖がる飼い主を守るどころか、甘えるモモ……。


「飼い主サマのこと守んねーじゃん、コイツ」
「わふっ!わふっ!」
「あは!コイツ、俺よりバカじゃん〜」


さすがに愛犬をバカ呼ばわりされて悔しくて、涙でにじむ目で少しだけ睨みつけた。

するとモモを見ていたはずの葉山くんと目が合う。

これでもかと三日月のように細められた目。


「へぇ……そんな目も出来るんだぁ?」
「あ、えっ……これは、違くて……!」
「ね、俺のほうが絶対コイツより賢いよ」
「え、えぇ……?」


いきなり何を言うかと思えば……。

そりゃあ、人のほうが賢いだろうけど……。
というか犬と比べるものでもないし。
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