アネモネの花
『だってさ、さなに彼氏が出来たら遊べなくなるじゃん』


あぁ、そういうこと…ね。

でも、別にガッカリはしなかった。


「じゃあ、私もそっくりそのままお返ししまーす」

『あぁ、ん?俺…?俺は大丈夫でしょ。ま、運命的な出会いとかあったら分からないけどなぁ…』


紘人は運命的な出会いってのが理想で。

ドラマとかでありそうな、交差点の真ん中で相手の女性が落としものをして、男性が拾う…なんてシーン。

それがきっかけで、恋愛に発展…なんていうのが、紘人の理想らしい。



ただの理想ではあるけれど、それを言葉に紡いで言われたとき、私はズキリと心が痛痛かった。

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