アネモネの花
「…雰囲気悪くなったでしょ?冷たいねー、紘人は」

私がからかうように言うと紘人は、


『だってさ、興味ねぇんだもん。その後、シーンとしちゃってさ…友達に怒られるしさぁ全く…無駄な時間だった。…で、さなはどうなの?送り迎えとかして欲しい人?』


私への質問にまた戻るんですか…!と心の中でツッコミを入れる。



「どうだろうなぁ…たまに学校の門で彼氏が彼女迎えに来てるの見るけどね。うーん、でもちょっと羨ましいなぁって思うかなぁ」

『そうなんだ?じゃあ、今度、俺がさなを送り迎えしてやるよ』



さっきの子と正反対の言葉に単純な私は、思わず顔がにやけてしまう。

紘人の言葉には“深い意味なんかない”と、分かっているのに、

そんなこと、あるはずないじゃんと、そう分かっているのに、


やっぱり些細な発言でも、紘人の言葉は一つ一つが素直に嬉しかった。

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