アネモネの花
「じゃあさ、彼女作れば良いじゃん」


なにげなく出て来た言葉に、


“ズキリ”

と自分の胸が痛んだ。


自分で言ったくせに…

――聞いたことに後悔した。



胸が痛んだ理由も、後悔の意味も知らないわけじゃないけれど…


自分の気持ちにそんなことなんて、あるはずがない、

そう思っていたから…




――そう。

私の口から出た言葉は、無意識に出た言葉…

ただ、それだけ…
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