【秘密の溺愛シリーズ】 紳士な社長の秘密を知ったら、独占欲強火の愛で娶られました
彼女はデスクに手をつくと、腰を軽く折って顔をこちらに近づけた。
「自分が選ばれたからって勘違いしないでよ」
女性らしい外見とは似ても似つかない低い声が、私だけに聞こえるように言った。
やっぱり。彼女は私が新プロジェクトに選ばれたのが気に入らないのだ。
安河内さんも参加を応募していたのは知っていた。営業部から何名選ばれるかは事前に発表されていなかったため、ふたりとも受かる可能性もあったものの、結果として選ばれたのは私だけだった。
私はこれまでの自分の営業成績と、新しい事業への前向きなやる気が認められたのだと自負している。
だけど彼女はどうだったのだろう。邪推かもしれないけれど、高遠社長との接点が欲しいという気持ちが強かったのでは、とつい考えてしまう。彼女が社長の熱狂的ファンというのは、社員の間で知らない人はいないのでは?というほどだ。
ただでさえ、私は昔から彼女にあまりよく思われていない。おそらく同じ女性の営業部員としては一番年が近く、後輩の私に負けたくないという気持ちが強いのだろう。私としてはできるだけ穏便にやっていきたいので、先輩の彼女を立てているつもりだ。
けれど仕事に関しては別。営業成績まで彼女を気にして加減するつもりはない。むしろ私なら、そんなふうに気を使って成績を減らされる方が腹立たしい。
一方で彼女はそうではないようで、私の営業成績が彼女を上回った翌月などは、風当たりが強くなる。それでなくとも手間のかかる雑用を押しつけられる。
私は日ごろからできるだけ彼女を刺激しないよう、不要に近づかないようにしていた。
「自分が選ばれたからって勘違いしないでよ」
女性らしい外見とは似ても似つかない低い声が、私だけに聞こえるように言った。
やっぱり。彼女は私が新プロジェクトに選ばれたのが気に入らないのだ。
安河内さんも参加を応募していたのは知っていた。営業部から何名選ばれるかは事前に発表されていなかったため、ふたりとも受かる可能性もあったものの、結果として選ばれたのは私だけだった。
私はこれまでの自分の営業成績と、新しい事業への前向きなやる気が認められたのだと自負している。
だけど彼女はどうだったのだろう。邪推かもしれないけれど、高遠社長との接点が欲しいという気持ちが強かったのでは、とつい考えてしまう。彼女が社長の熱狂的ファンというのは、社員の間で知らない人はいないのでは?というほどだ。
ただでさえ、私は昔から彼女にあまりよく思われていない。おそらく同じ女性の営業部員としては一番年が近く、後輩の私に負けたくないという気持ちが強いのだろう。私としてはできるだけ穏便にやっていきたいので、先輩の彼女を立てているつもりだ。
けれど仕事に関しては別。営業成績まで彼女を気にして加減するつもりはない。むしろ私なら、そんなふうに気を使って成績を減らされる方が腹立たしい。
一方で彼女はそうではないようで、私の営業成績が彼女を上回った翌月などは、風当たりが強くなる。それでなくとも手間のかかる雑用を押しつけられる。
私は日ごろからできるだけ彼女を刺激しないよう、不要に近づかないようにしていた。