人は見た目に騙される

 
 変な人だ。妙に懐かれている。
 それが続くと桜都は反論さへ面倒になった。

 そんなある日の昼休み、夏菜が言った。

 「雨宮さんってさ」
 「はい」
 「一人でいるの好き?」
 「嫌いではありません」
 「寂しくない?」
 「寂しいってどういう状態ですか?」

 夏菜は少し黙った。

 「……やっぱり変わってるね、雨宮さん」

 「よく言われます」

 桜都はそれだけ答えた。
 第三者からみたら、変わってる者同士案外気が合う二人なのかもしれない。

 そして暫く経ったある日、夏菜の腕に薄い青あざがあった。
 桜都はそれに偶然気付く。

 「それ、どうしたんですか」
 「……ぶつけただけ」
 「そうですか」

 それ以上は聞かなかった。
 それで話は終わった。
 本人も話したがらない雰囲気だったから。
 けれど数日後、夏菜はとうとう憂鬱そうに打ち明けた。


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