甘いヒーローの独り占め
15話
智也がいなくなって顔を下に向ける桜子は、タオルを押さえてティッシュでカーペットをトントンと拭いた。
(…すごい人になっちゃった……)
ふと、幼い頃からいじめられっ子だった桜子を、唯一守ってくれていた智也を思い返す。
いつしかゴシゴシと拭き始めていた自分に気付くと、少し止まってカーペットのシミを見つめた。
「桜子、着替えろ。洗うから」
「そこまでしなくていいよ!」
「いやダメだ。そんな恰好で帰らせられない。俺ので悪いけど、乾くまで着ててくれ。部屋使ってくれていい」
桜子へTシャツとズボンを渡す智也は、桜子の手を取って立ち上がらせる。
「と、智くん!」
「俺が気になるんだ。ダメか?」
「いや…でも………っ!?」
動こうとしない桜子を横抱きで抱え上げる智也。
すぐに顔を赤くする桜子は、智也に渡された服をギュッと持った。
フワッと香る智也と同じ香りに気づく。
「智」
「動かない桜子が悪い。ちゃんと着替えろ」
部屋まで運ばれると、見えたベッドに顔が真っ赤になる桜子は、思わず智也の胸に顔を隠した。
「……」
桜子の行動とベッドを交互に見てから、智也は桜子を下ろした。
そして、頭をポンポンと撫でて、耳元に顔を近づける。
「何もしない約束だ」
そっと囁いたあと、部屋のドアを閉めた。
ひとりになった部屋に振り返る桜子は、頬をペチッと叩いて、着替え始めた。
反対のドアでは、赤くなった顔を手で覆う智也が立っている。
「…はぁ……」
拳を握り、少しの間立ち尽くしてから、手の力を抜いて後片付けを済ませた。
「智くん…あの…」
「あぁ、洗うから服を」
智也の上の服を着ている桜子が、部屋から顔を覗かせた。
桜子の元へ行くと、格好を見て止まる智也。
(…すごい人になっちゃった……)
ふと、幼い頃からいじめられっ子だった桜子を、唯一守ってくれていた智也を思い返す。
いつしかゴシゴシと拭き始めていた自分に気付くと、少し止まってカーペットのシミを見つめた。
「桜子、着替えろ。洗うから」
「そこまでしなくていいよ!」
「いやダメだ。そんな恰好で帰らせられない。俺ので悪いけど、乾くまで着ててくれ。部屋使ってくれていい」
桜子へTシャツとズボンを渡す智也は、桜子の手を取って立ち上がらせる。
「と、智くん!」
「俺が気になるんだ。ダメか?」
「いや…でも………っ!?」
動こうとしない桜子を横抱きで抱え上げる智也。
すぐに顔を赤くする桜子は、智也に渡された服をギュッと持った。
フワッと香る智也と同じ香りに気づく。
「智」
「動かない桜子が悪い。ちゃんと着替えろ」
部屋まで運ばれると、見えたベッドに顔が真っ赤になる桜子は、思わず智也の胸に顔を隠した。
「……」
桜子の行動とベッドを交互に見てから、智也は桜子を下ろした。
そして、頭をポンポンと撫でて、耳元に顔を近づける。
「何もしない約束だ」
そっと囁いたあと、部屋のドアを閉めた。
ひとりになった部屋に振り返る桜子は、頬をペチッと叩いて、着替え始めた。
反対のドアでは、赤くなった顔を手で覆う智也が立っている。
「…はぁ……」
拳を握り、少しの間立ち尽くしてから、手の力を抜いて後片付けを済ませた。
「智くん…あの…」
「あぁ、洗うから服を」
智也の上の服を着ている桜子が、部屋から顔を覗かせた。
桜子の元へ行くと、格好を見て止まる智也。