炎、揺らめく時〜If the world〜
(僕に食事は必要ないのにな……)



食事を終え、身支度を整えた後、僕は仕事用の鞄を持って玄関へと向かう。

「行ってきます!」

遅番の白、そしてまだ家にいる碧に「行ってらっしゃい」と見送られ、僕はドアを開けた。青空が眩しい。腕時計で時間を確認する。午前八時。始業まであと三十分だ。

消防士の勤務形態は、災害現場で働く交替制勤務と庁舎で事務や予防業務を行う毎日勤務の二つに分かれている。僕は前者の交替制勤務だ。今から二十四時間仕事。

四人でルームシェアをしている家から車で十五分のところに僕の勤める消防署はある。ロッカールームで素早く私服から制服に着替えを済ませ、僕は先輩たちに挨拶をした。

「おはようございます!!よろしくお願いします!!」

「おう!!おはよう!!」

消防士は体力勝負の仕事。筋トレなどに励んでいるからか、先輩方はみんなガタイがいい。僕ももっと頑張らないとな。

出勤した消防士がまず行うのは、前日勤務の班から引き継ぎを受けることだ。僕のよく知った顔があり、迷うことなく話しかける。
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