目立たない総務の私ですが、ハイスペック副社長がジレ甘です
真由は鷹司が自分を守るために、東堂キャピタルとの共同投資案件すら「見直す」と静かに宣告した場面を思い浮かべた。

(蓮さんは自分のために、平然とリスクを背負おうとする。ーーもし自分がただの「庇護されるヒロイン」のままでいれば、蓮さんはこれからも私を守るたびに、不要な摩擦や損失をビジネス上で引き受けることになってしまう)

そう思うと、真由の胸に悔しさと情けなさがこみ上げた。

​(宗一郎様の時は、実務とデータで立ち向かった。
ならば、東堂香奈江様が突きつけてきた『品格と格差』という壁には――彼女すらも認めざるを得ない本物のエレガンスで返してみせる)

​翌日から、真由の「2度目の覚醒」が始まった。

​真由は副社長補佐としての過酷な実務を完璧にこなしながら、自らの睡眠時間を削り、新たな学びへと足を踏み入れた。

​総務部で培った圧倒的な処理能力は、ここでも遺憾なく発揮された。

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