君と僕との最後の一週間
入院編~一日目~
キィ―――ドン
僕は必死だった。僕の方が先に車に気付いて、とっさに海兎の体を突き飛ばしていたんだ。
それはもう本当に必死で…。
海兎が危ないと思って。
目を覚ましたら、病院で。僕はベットの上。
身体中痛くて、動けなくて、そしたら海兎がいた。
怪我ひとつしてなくて、元気に僕の隣に座ってた。
“あぁ良かった海兎無事だったんだ”僕はほっとした。
でも海兎、険しい顔してた。
とっても辛そうで、痛そうで…
悲しい目をしていた。
後一週間………
それは、僕の中に落ちて溶けて、スゥッとおさまった。
「そうなんだ。仕方ないですね。」
本当にそう思ったんだ。まだ自分でもよく分かってなかったのかな。
でも海兎が泣きそうな顔してたから、“海兎は悪くないですよ”っていった。
だって、僕のことで海兎に悲しい思いをしてほしくなかった。自分を責めて欲しくなかったから。
笑ったんだ。安心させるように。大丈夫だょって。
逆に辛い想いをさせたかもしれないけど。