君と僕との最後の一週間
―第1章―
雪流が目を覚ました日に、先生に呼び出された俺は、更に残酷な事を告げられた。
「この状態ですと、一週間が限度です。」
一週間………それが雪流と俺が逢える時間の刻限
「ん、海兎。無事だったんだね。…よかった……。」
よかった…。そう言った。雪流は。
何も知らないで。微笑んでた。
俺が無事でよかったと。弱々しく。辛いはずなのに。微笑んで。
ソレが儚くて、悲しくて。俺は雪流を抱き締めた。
涙を見られたくなくて。強く優しく抱き締めた。
俺は、雪流に告げた。
そしたら雪流のやつ、笑ってた。
笑ってやがった。それはもう儚く。
「そうなんだ、しょうがないですよね。海兎が無事なら、それでいいですよ。」
って言って。
“海兎が悪いんじゃないですからね”
て、悔しくて辛くて歪んだ俺の顔みて。俺のこと気遣って………
自分の方が絶対辛いはずなのに。
それから、俺たちの一週間が始まった……