君と僕との最後の一週間
―ガラ
「海兎~?」
「雪流!喜べ!帰れるぞ。」
「えっ…何言ってるんですか?」
雪流は可愛い口を開き、驚いた顔をして俺を見たまま暫く固まってしまった。
「今さ先生ん所行ってきたんだ。“帰らしてください”っつったら、良いですよって。」
「えっ…嘘。そんな簡単に?」
―ギシッ
俺は雪流のベットに座り、後ろから雪流を抱き締め肩口に頭をのせて柔らかい髪の毛に指を絡めた。
俺が抱き締めるとスッポリおさまる細いからだの雪流。
「ほんと……なっ。だから…
帰ろう…
俺達の家に。
」
「うん…うん、うん!ありがとう、ございます。海兎。」
にこって、笑ったくれた。
「雪流の願いは俺が叶えるって、言っただろ?」
“先生っお願いします!アイツの願いを叶えてやりたいんだ!!”
“しかしね、君…”
“あいつのための設備なら、うちで用意できる!雪流のためなら、俺は何だってできる!”
“…はぁ、分かりました。”
“ありがとうございます!!”
雪流の願いは俺が叶えてやりたいんだ!