君と僕との最後の一週間
俺は雪流がいないと……
生きていけないっ………
「今日はどこに行きたい?雪流。」
「おうちに、僕と海兎の家に……帰りたいな。」
いつも明かるく気丈に振る舞っている雪流が、泣きそうな顔して言った。
それも一瞬で消えたけれども。
「……あ、ゆ、」
「あっ、冗談ですよ!無理ですもんね。」
俺がどう声をかけようか迷っていたら、雪流が声をあげた。
“ごめんなさい”って。雪流は、無理矢理別の話をしだした。
俺はその細く儚い雪流の姿を見て、いても立ってもいられなかった。
「雪流………。ん、ちょっと待ってな!」
「わっ、海兎?」
俺はガバッと、雪流を抱き締めて、決心して病室を出た。
雪流の願いを叶えるために………
雪流のためだけに、俺は
待ってろよ、雪流。必ずお前の願い、俺が叶えてやる。
俺は先生の所へ向かった。