君と僕との最後の一週間
俺は言葉がでなかった。
雪流も時間が迫っていることを分かっていたんだ。
俺だけが寂しいんじゃない。
俺は雪流のしたいことをさせてあげる、行きたいところに連れていってあげることが、雪流のためになると思っていた。
でも、そうじゃなくて。
そういうことじゃなくて。
俺が側に居ることが一番なんだと、今気付いた。
「いる……ずっとずっと側に居るよ。
絶対に離れない…………!
離してって言っても、離してやんない。」
「うん。うんうん………ありがとうございます。
ずっと一緒ですからね?」
一筋の涙が雪流の瞳から溢れた。只静かに涙を流す雪流がとても綺麗に見えた。
不安で不安で堪らないのだろう。いつ自分が眠ったままになってしまうか、自分ではどうしようもない事が怖くて……それでも心配かけまいと気丈に振る舞って。
でも隠し切れなくて、俺は正直情けなかった。自分が………
自分ばっかり不安で、雪流に笑顔でいてほしくて、雪流の本音を弱音を聞いてあげようてしていなかった。
いつも一緒にって決めていたのにっ!
「雪流ごめんな。」
「どうしてっ…海兎が、ひっくあやまるん、ですかっ…?」
本格的に泣き出してしまった。