君と僕との最後の一週間
結局その日はどこにも行かなかった。テレビも見ないでなにもしないで、只ずっと一緒に…
静かに時間が過ぎていった。
「もう…夜だな……………。」
「そうですね、でも…眠りたくないなぁ………………。」
沈黙が流れた。取り合えず食事を済ませ雪流を抱えるように、後ろから抱き締めるようにベットに入っていた。
この沈黙は別に気まずい訳でもなく、居心地のいい沈黙だった。
「僕……海兎とこうしているのが一番大好きなんですよ。」
「俺も……気持がいい。ホント寝たくないな。」
そういって、暫くは抱き締めていたけれど、どうやったって睡魔は来るわけで、海兎の体温と布団の暖かさから雪流は眠ってしまった。
「先に眠るなよな。……おやすみ雪流……。」
「後二日なんだ………
雪流とこうしていられるの。
俺は、絶対諦めない。」
俺はある決心をした。
そして、雪流に習慣となっているキスを贈って自分も眠りについたのだった。