君と僕との最後の一週間
帰宅編~六日目~
俺はその日朝早く起きた。
そっと雪流が眠るベットを抜け出し携帯をもって部屋を出た。
勿論雪流にキスをしてから。
ある目的のために……………
「ん……?海兎?」
何時もなら起きたら必ず隣にいるはずの海兎が居なかった。
「海兎……………?どこ?」
不安になり泣き出しそうになった所で、部屋の扉が開いた。
「?雪流!起きてたのか。ごめん居なくて。」
時間にしたらわずか一分だったかもしれないが、起きて目を開けたら海兎がいなくて凄く寂しかった。
このままもう逢えないのかと一気に不安が襲ってきて。怖かった。
「海兎……どこ行ってたの?」
両手を広げて海兎に向けたらすぐ抱き締めてくれた。
存在を確かめるように強く抱きついた。
「ごめんな、寂しい想いをさせて。ちょっと……電話をな。」
俺は言おうか迷って、正直に言った。隠し事はなしって決めたから。
「電話?ん…、そうですか。誰に?」
会話の合間におはようのキスをして、聞いてみた。
「………両親。」
海兎は短く簡潔に答えた。ちょっと間はあったけど。
「海兎のお父さんとお母さん?」