君と僕との最後の一週間
「これってっ!」
そう時間がかかっていたのは、これを彫ってもらうため。
僕は余りの嬉しさに感極まって、ベットの上で泣き崩れてしまった。
「海兎……かいとっ!ありがとうございます。ありがとうございます!」
僕は嬉しくて嬉しくて、同時に愛しくて。涙が止まらなかった。
雪流は銀灰色の瞳から大きな涙の粒をポロポロ溢れさせ、ありがとうとずっと呟いていた。
悲しいのではなくて嬉し泣きだ、それが止まらなくて。
抱き締めたら一層止まらなくてずっとないていた。
「海兎……僕、すっごく幸せです。ありがとう。」
「あぁ。俺も雪流が側に居ることが幸せだ。」
その日も抱き締めあって、お互いが限界になるまで起きていた。
でも…やっぱり僕の方が直ぐに限界が来て、瞼が重くなってきていた。
「無理しなくていいよ?雪流。」
海兎に優しく頭を撫でられてもう無理だった。
「ご、めん…なさ……僕、もう、むりみたいです。おやすみなさい。」
そういって雪流は瞳を閉じた。おやすみのキスをして、俺も雪流をしっかり抱き締めて瞳を閉じた。
俺も限界だったらしく、すぐ眠りについた。