豪華客船で再会した冷徹海運王と、もう一度恋が始まりました
「レストランのメニューもチェックしておこう」
「旅での食事は大事ですよね」

 私たちは客室をチェックしたあと、レストランエリアへ向かった。
 そこはメインダイニングのほかに、鉄板焼き、寿司、イタリアンなど有名な専門店が複数入っている。
 料理人に話を聞くと、素材はすべて寄港地で仕入れる契約になっているという。

「この上の階は、アロママッサージができるみたいです。見ておきましょう」

 私は友野さんに声をかけ、階段を上がって移動した。
 マッサージは両手だけだったけれど、実際に施術を体験させてもらった。
 潮風にあたって疲れた肌を鎮静し、アロマの香りが染み渡る。
 同じ階にあるエンターテインメントホールでは、ダンサーたちのパフォーマンスを少しだけ見学することもできた。

「本当にすごいですね」

 さすがは御堂海運グループが手掛ける大型豪華客船。どこを取っても一流だった。
 だけど、私の中でひとつだけ違和感が生じていた。
 事前に配られた船内マップと、実際の案内表示が微妙に噛み合わない場所があったのだ。
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