豪華客船で再会した冷徹海運王と、もう一度恋が始まりました
「初瀬社長はお変わりない?」
「おかげさまで、父は元気で仕事に励んでいます」
「担当をはずれてから訪問できていなくて、本当に申し訳ない」
彼がいたたまれない表情で視線を落とした。
急に海外勤務になった彼は、ずっと日本を離れていたはずだから、謝る必要などないのに……。
だけど、彼にとって初瀬造船がとても思い入れのある取引先だったように聞こえて、感極まりそうになった。
「しかし、レガリアトラベルに入社していたとは知らなかったな」
彼は少し意外そうな口ぶりでそう言った。
「私は船旅が好きなので、その魅力を広めたいと思うようになって……」
「なるほど。君らしい」
彼は小さくうなずくと、少しだけ目もとを細めた。
その笑顔があまりにも昔見たものと同じだったため、胸の奥がほんのりと温かくなる。
懐かしさがこみ上げ、六年という空白の時間が一気に縮まった気がした。
「今日はこの船の魅力をお客様へきちんと伝えられるよう、しっかりと取材させていただきます」
「ああ。よろしく」
「実は売り込み方をすでにいくつか考えていて……」
自作してきた資料を彼に見てもらえたらと、視線を手もとに落としたときだった。
ふいに視界がぐらりと大きく傾き、足もとが崩れる感覚が襲う。
——あ、まずい。
「おかげさまで、父は元気で仕事に励んでいます」
「担当をはずれてから訪問できていなくて、本当に申し訳ない」
彼がいたたまれない表情で視線を落とした。
急に海外勤務になった彼は、ずっと日本を離れていたはずだから、謝る必要などないのに……。
だけど、彼にとって初瀬造船がとても思い入れのある取引先だったように聞こえて、感極まりそうになった。
「しかし、レガリアトラベルに入社していたとは知らなかったな」
彼は少し意外そうな口ぶりでそう言った。
「私は船旅が好きなので、その魅力を広めたいと思うようになって……」
「なるほど。君らしい」
彼は小さくうなずくと、少しだけ目もとを細めた。
その笑顔があまりにも昔見たものと同じだったため、胸の奥がほんのりと温かくなる。
懐かしさがこみ上げ、六年という空白の時間が一気に縮まった気がした。
「今日はこの船の魅力をお客様へきちんと伝えられるよう、しっかりと取材させていただきます」
「ああ。よろしく」
「実は売り込み方をすでにいくつか考えていて……」
自作してきた資料を彼に見てもらえたらと、視線を手もとに落としたときだった。
ふいに視界がぐらりと大きく傾き、足もとが崩れる感覚が襲う。
——あ、まずい。