最後の謎は君だった
その言葉が、妙に耳に残った。

 零は紙をポケットにしまう。

「明日、またここに来よう」

「……私も?」

「うん」

「どうして?」

「浅井さんの机から答案が見つかったから」

「……」

「この事件、浅井さんが一番関係してる」

 そう言って、零は図書室を出ていった。

 私はその背中を見つめる。

 不思議な人。

 何を考えているのか分からない。

 でも――

 昨日より少しだけ。

 彼のことが気になっていた。

 それが何なのか。

 このときの私は、まだ知らなかった。

 ただの興味だと思っていた。

 ただ、一緒に謎を解いているから。

 そう思っていた。

 ――それが、恋の始まりだなんて。

 まだ、気づくはずもなかった。
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