ほな、えっちしようか?
「なんで黙るんですか」

「別にぃ?」

「別にぃ、やないですよ!」

大滝先輩は、残っていたビールを飲み干した。

その余裕が、余計に怖い。

「俺、なんも覚えてへんねんで?」

「知ってる」

「先輩は全部覚えてるんですよね?」

「覚えてるで」

「ほな、教えてくださいよ!」

俺が身を乗り出すと、先輩はじっと俺の顔を見た。

「悠」

「はい」

「ほんまに聞きたい?」

「ここまで聞いて、やめられるわけないでしょう!」

「そっか」

先輩は小さく笑った。

「ほな、続きな」

俺は無意識に息を呑んだ。

「悠ん家に着いて、部屋入って――」

そこで先輩は、わざと話を止めた。

「……服、脱いだ」

やっぱり、なんかあったんや。
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