ほな、えっちしようか?
「……やっぱり、したんや」

俺は頭を抱えた。

「俺、初めてやったのに……」

「え?」

大滝先輩の声が止まる。

「なんですか?」

「悠、初めてやったん?」

「……悪いですか」

「いや、悪ないけど……」

先輩が口元を押さえる。

肩が小刻みに震え始めた。

「……なんで笑ってるんですか」

「ごめん……ちょ、待って……」

「先輩?」

次の瞬間、大滝先輩が腹を抱えて笑い出した。

「アハハハハ!」

「なんやねん!」

「ちゃうねん、悠!」

目尻の涙を指で拭いながら、先輩が俺を見る。

「昨日な――なんもないわ」

「…………は?」

「キスはした。部屋にも行った。服も脱いだ」

そこまで言って、また吹き出す。

「せやけど、そこで終わりや」

「…………なんで?」
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