嘘つきな3人
コーヒーを飲み終えるころには、昼休みも残り少なくなっていた。
「そろそろ戻ろうか」
所長の一言で、みんなが立ち上がる。
「ごちそうさまでした」
「ありがとうございました」
所長たちに続いて頭を下げる。
「美作さん」
名前を呼ばれて振り返ると、久我さんがカウンターの中からこちらを見ていた。
「また来て」
ほんの短い言葉だった。
「……はい」
答えてから、みんなのあとを追って店を出る。
階段を上りながら、さっきまでいた店の静けさを思い出した。コーヒーも、ナポリタンもおいしかった。
今度は、一人でも来られるだろうか。
もう一度来たいと思っている自分に、自分でも少し驚いた。