英雄として死んだはずの夫が、隣国で結婚して私への褒美を盗みに来ました
004 偽りの英雄の真実
 姿はやや老け込んでいるものの、声や面影は何も変わってはいない。

 だけどなぜかしら。
 この人を見ても、心が動くことはない。

 焦ったように慌てふためき、身振り手振りで言い訳をするアレンを見ていると、心が一気に冷えていくのが分かった。

「何が違うというの?」
「あのだからそれは……そう、家を見に来たんだ」
「見に来た?」
「そうだ。俺がいなくなってから困っているのではないかと思ってな」

 言い訳が支離滅裂ね。
 困っているですって?
 あれから三年経ったのよ。

 今まで生きていたのなら、どうしてもっと早くここへ戻ってこなかったのかしら。

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