パイロットパパは、三つ子とママを諦めない
まだ朝の七時半。六時前から起きて朝食を作っている人間に向ける言葉ではないと思いながらも、私は反論することなく、小さく息を吐くだけにとどめた。
「まだよ」
そう答えた途端、琴音はわざとらしく大きなため息をつく。
「姉さんは、ただの家事手伝いでしょう? 朝早く起きて家を整えるのが仕事なのに、それも満足にできないなんて」
いつものことだ。
私は何も言い返さず、その言葉を背中で聞き流しながらキッチンへ向かう。
六時前に起きて出汁を取り、味噌汁を作り、魚を焼き、ほうれん草のお浸しを用意し、食後のヨーグルトまで並べる。それだけの支度をしても、この家で『ありがとう』と言われることはない。
感謝されるどころか、少しでも手が止まれば責められるのだから、期待するだけ無駄なのだと、とっくの昔に思い知らされていた。
私の立場は、家族ではない。
「まだよ」
そう答えた途端、琴音はわざとらしく大きなため息をつく。
「姉さんは、ただの家事手伝いでしょう? 朝早く起きて家を整えるのが仕事なのに、それも満足にできないなんて」
いつものことだ。
私は何も言い返さず、その言葉を背中で聞き流しながらキッチンへ向かう。
六時前に起きて出汁を取り、味噌汁を作り、魚を焼き、ほうれん草のお浸しを用意し、食後のヨーグルトまで並べる。それだけの支度をしても、この家で『ありがとう』と言われることはない。
感謝されるどころか、少しでも手が止まれば責められるのだから、期待するだけ無駄なのだと、とっくの昔に思い知らされていた。
私の立場は、家族ではない。